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国際児童図書評議会の機関誌 「ブックバード」日本版創刊(産経新聞)

 ■「アラブの児童文学」に焦点

 児童書や子供たちの読書環境について考える国際組織「国際児童図書評議会」(iBbY、本部・スイス)の機関誌「ブックバード」日本版が出版社マイティブック(東京都渋谷区)から創刊された。創刊号では、日本では紹介される機会が少ない「アラブの児童文学」に焦点をあてた翻訳記事が掲載されている。

 iBbYは、第二次世界大戦後で荒廃した欧州の子供たちに本を届ける目的で1953年に設立。現在は72カ国が加盟し、ブックバードはその機関誌として63年から、世界各国で発行されている。日本支部は74年に設立され、谷川俊太郎さんらが参加しているが、ブックバード日本語版は発行されていなかった。

 創刊号では、米国在住のパレスチナ人女性作家、イブティサム・バラカトが、イスラエル占領下のヨルダン川西岸で暮らした幼少時代と家族を守ろうと苦悩した父親についてつづったエッセー「哀悼の40日」のほか、パレスチナの子供たちが描いた物語などが紹介されている。

 イスラエルの児童文学に表れる「自己」と「他者」の認識についての寄稿も掲載されている。時には政治的対立に翻弄(ほんろう)されながらも、互いへの理解を推進しようともする文学のあり方について迫っている。

 2310円。年4回発行。次号は6月15日発売で、児童文学の最高峰とされる「国際アンデルセン賞」の2010年全候補者と書籍リストを紹介する。

 百々佑利子編集長は「欧州や北米のみならず、さまざまな地域の本について知ることができ、楽しみながら視野を広げてくれる。文学や国際問題など、さまざまな関心に答えてくれると思う」と話している。(宮田奈津子)

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